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子育て

【巣立つ娘に贈るもの 2】

レポーター:ペレ信子

2019.07.28

さて、いよいよ娘の旅立ちの日が近づいて来ました。行き先はフランスですから、様子はわかっているし、もちろん言葉は通じるし、欲しいものはなんでもあるし、何も持たせなくてもどうにかなるんでしょう。
でも、やはり巣立つ娘が少しでも困らないように考えてあげたいと思ってしまいます。そして、確実に彼女にとって必要なものがわかるのも、一緒に住んでいる今だけという気もしています。一緒に生活しなくなったら、彼女の日常を細かく知ることはなくなって、それは少し寂しいけれども、子離れするってことだと思います。
中学から高校にかけて、彼女が頑張っていた活動の一つに学園祭のファッションショー企画運営、というのがありました。自分で作った洋服を自分で着てランウェイを歩きます。毎年テーマを決めて、参加者を募って、裁縫が苦手な子の相談に乗り、歩く順番から、音楽の選択、学校との交渉などがメインの役割でしたが、それもやはり自分で裁縫するのが好きだからこそ。学園祭とバカロレア試験が近いので、試験勉強しつつ、夜中までミシンの音が聞こえている日もありました。
ちなみに今年のテーマは「リサイクル」でした。これまた裁縫好きの生物の先生と話し合って決めたそうです。新しいものを買わないで、あるもので、というコンセプト。彼女は学校に放置されていたビニール傘でドレスを作りました。
副校長(女性)にそのドレスが気に入られて、「卒業式に着るから貸してね。」とまじめな顔で言われたので「先生と私、サイズが違うと思うけど、どうしよう。」と真剣に悩んだりしていました。(実際はフランス人特有の冗談と分かりにくい冗談だったようです。117.png
そんな娘は、普段でも洋服のほころびや、長すぎるスカートなどをちょこちょこと直しているので、裁縫箱は絶対必要と感じていました。家では私がフランス留学した時に、よく使う裁縫道具を友達にもらったかわいい缶に入れて作った裁縫箱を彼女も使っていました。(そうか、私もすでに裁縫好き女子だったんだわ)
時間がないと思い、いざ、「裁縫箱」「裁縫セット」と検索してみると、いらないものが入っていたり、左利きの彼女には適していないものも多く、これは一つ一つ必要なものを集めて作ってあげるしかないと思いました。そして作った彼女の裁縫セット。左利き用のはさみ、メジャー、彼女が使いそうな色合いの縫い糸のセット、見たらフッと笑顔になるようなハリネズミくんの針刺し。すべて集めてみたら、夫が以前乗った飛行機のアメニティだったケースにぴったりと収まりました。

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ハリネズミくんの針刺しを買いながら、彼女を生んだボストンでキルトの先生が、新メンバーに、キルトの友として小さなぬいぐるみをプレゼントしてくれたことを思い出しました。キルトで長時間一人だと孤独な作業なので相棒が必要。そしてその相棒は出た糸くずをつけておく役割もあって、「ぬいぐるみがホワホワな髪型になるまで縫ってみましょう」とおっしゃっていました。先生の技術だけではなくて、そんなちょっとした心のゆとりが好きでした。
裁縫箱を開ける時、和んだ気持ちになってくれるといいな。
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ル・クルーゼアンバサダーに選ばれました。




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フランスから学んだ、暮らしの工夫と楽しみ方を綴っています。

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