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【『どうしても生きてる』】

レポーター:ようこクリスピー

2020.01.05

『どうしても生きてる』朝井リョウ
幻冬舎 2019.10.10
どうしても生きてる

口に出す言葉とは裏腹に
心の奥底で考えている自分のブラックな気持ちを
活字として書いちゃった。
読むと、自分の心の闇を除かれたようで
「ばれた、私の性格の悪さ」と思ってしまう。
だから後味の悪い短編集。

p255
「男は、こんなにも醜くてどうしようもないんだって
曝け出している風でいて、どこかで、だから仕方ないよね、許してね、
ここまで曝け出したっていう勇気の方を評価してねって
開き直っている感じが嫌なんですよ、私」

秀逸なセリフ~。


でも最後の章「籤(←くじ、と読む)」のラストだけは
前向きな気持ちになれた。よかった。
ホッとして本を閉じられたわ。


はずれくじばかり引いたような人生を送ってきた主人公が
「舞台は明転したのだ。私の人生」で終わります。


苦労したり、いじめられてきた人が
それを糧に、栄養にして生きる。
やっぱり人生はこうだと思う。

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